理系弁護士、特許×ビール×宇宙×刑事

理系弁護士・弁理士。特許、知財、宇宙、ビール、刑事事件がテーマです。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

特許実務-企業と大学との共同研究契約

はじめに 今回は、企業と大学との共同研究契約において、よく問題となる点について、記事にしたいと思います。 特許権等の帰属 共同研究の過程において、発明等が創作された場合、特許を受ける権利等は、理論的には、①企業の単独、②大学の単独、あるいは、③…

ビール紹介(DA-1840-EU from クロアチア)&(Vizir Honey Ale from スロベニア)

はじめに 今回のビール紹介は、クロアチア共和国とスロベニア共和国のビールです。 www.google.de www.google.de 私は、ドイツ・ミュンヘンで2年間の留学・研修している間に、これまでビール紀行で紹介しているものも含めて、ヨーロッパ21カ国を訪問しま…

刑事事件-被告人の親は、自分を責めるべきか?

はじめに 今回は、「被告人の親は、自分を責めるべきか?」というタイトルの記事を書きたいと思います。 ご両親の協力 一般的な自白事件(=被告人が罪を認めている事件)の場合、裁判に臨むにあたって重要なのは、被害者がいる場合の示談はもちろんですが、…

特許入門21-発明をしてみよう(発明の発掘・創出)

はじめに 最近、「特許実務」記事ばかりで、やや実務的、専門的に過ぎたので、久しぶりに、「特許入門」記事を書いてみようと思います。 テーマは、「発明の発掘・創出」です。 発明の発掘・創出 発明といっても、「エジソンなどの凄い人でないと発明なんて…

ビール紹介(欧和:OWA)from ベルギー

欧和ビール はじめに 今回は、「欧和」(OWA)というビールを紹介したいと思います。 欧和 いつものように、成城石井のビール・コーナーを巡回していたら、ラベルに「欧和」(OWA)と書かれたビールを偶然発見しました。しかも、1本だけしかありませ…

刑事事件-警察官による「やらせ」(犯罪の作出)について

はじめに 今回は、下記の記事について取り上げたいと思います。 news.yahoo.co.jp 事案 記事によれば、ある巡査部長が、交番勤務だったときに、知人男性に覚醒剤が付着したビニール袋を準備させ、岡崎市内で職務質問を受けるように依頼した上、自ら職務質問…

特許実務-部品・部材の供給を受ける場合の問題点

はじめに 「部品・部材の供給」関係の問題点は、本当にたくさんあります。 以前にも、この問題に関連する事例を取り上げました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com もう1つ取り上げたいと思います。 事例 ・X社は、Y社に、X部材を供給している。 ・Y…

ビール紀行(日本・小田急線の経堂)後藤醸造

ビールの銘柄 はじめに 今回は、仕事で世田谷の方に行った際に、近くにあったブリュワリーを訪れました。 後藤酒造です。 日曜日の午後に伺ったのですが、お店は一杯のお客さんで、お店の外でも飲んでいらっしゃる方もいました。 (お店の方と親しくお話をし…

刑事事件-上告審での保釈決定!

はじめに 今回は、控訴審で保釈されていた被告人(在宅事件)について、残念ながら(一審の実刑判決を維持する)控訴棄却判決がなされたところ、上告して再び保釈が認められたという事件について、備忘録も兼ねて記事にしたいと思います。 保釈請求 被告人が…

特許実務-査証手続の運用に関するQ&A

はじめに 裁判所から、「査証手続の運用に関するQ&A」が出ています。 www.courts.go.jp 下記のPDF版では、Q&Aに番号が付されているので、こちらもご参照ください。 https://www.courts.go.jp/tokyo/vc-files/tokyo/2020/tizai-sasyou-qa.pdf ちょっ…

ビール紀行(マルタ共和国)その2

はじめに 前回のマルタ共和国のビール紀行の続きです。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com バレッタ散策 多分、マルタで一番の観光名所の聖ヨハネ大聖堂です。 マルタ騎士団によって建てられたそうで、内装は黄金に輝いており、もの凄く豪華でした。 聖ヨハ…

刑事事件-還付金詐欺(電子計算機使用詐欺)

はじめに 以前の記事で、特殊詐欺(オレオレ詐欺、振り込め詐欺、還付金詐欺など)は、受け子などの末端者であっても、そして、前科・前歴がなくても、皆さんが思っている以上に、ものすごく重い罪になってしまう、ということを説明しました。 masakazu-koba…

特許実務-間接侵害(製造方法の発明で、実施許諾がある/ない場合)

はじめに 最近は、部品・部材の供給・納品と間接侵害についての記事を連続していますが、前回に引き続き、間接侵害の話題です。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 事案 先の業務委託先でのプレゼンでも事案として取り上げた事例なのですが、 ① X社は、あ…

ビール紀行(マルタ共和国)その1

首都バレッタから望む地中海 はじめに 最近、ビール「紹介」を始めたところ、ある方から、 「あれっ、ビール「紀行」の方は、ついにネタ切れですか?」 と言われてしまいました。 そんなことはありません。まだまだ続きます。 ヨーロッパもそうですが、国内…

刑事事件-お店にいちゃもんをつけてしまうと・・・

はじめに あるユーチューバーが、衣料品店で買ったブランドのシャツが偽物だったと店員に迫り、店の業務を妨害し、ユーチューブにその様子を動画でアップして店の信用を毀損した、という容疑で逮捕されたそうです。 www.sankei.com 今回の事件は、前に紹介し…

特許実務-間接侵害のリスクが高い部品・部材

間接侵害等に関するプレゼンの項目 はじめに 本日、私が業務委託で働いている会社で、間接侵害等のリスク分類とそのポイントについてプレゼンをしました。同タイトルで総論のお話をし、各論として出席者から事前に頂いた5件の間接侵害が問題となる具体的事…

ビール紹介(一番搾り 糖質ゼロ)

はじめに 今日は、年に1度の健康診断の日でした。 健康診断表には、過去2年分の「成績」が記載されているのですが、いつも肝臓の「科目」は、落第であるE判定、つまり、「追試」(要検査)です。 おそらく、今年もそうなるんだろうなぁと思いながら、憂鬱…

刑事事件-上告棄却決定に対する異議申立て

はじめに 今回は、上告棄却決定(刑事事件が最高裁まで行ったが、無罪や量刑不当の主張が認められなかった場合)が出てしまった後の、不服申立ての手段である異議申立てについて紹介したいと思います。 私が、刑事事件の上告審を積極的に担当していることに…

特許実務-特許保証規定がない!

はじめに 前2回に分けて、間接侵害と特許保証について説明しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.com 具体的には、ある会社が、他社へ部品を供給したり、他社から供給を受けたりする場合で、自社での特許クリアラン…

ビール紹介(網走ビール)

はじめに 私は、現在、法律事務所(東京駅と有楽町駅の間)と某社知財部(港区)で働いているのですが、国内外の様々なビールを購入するという点では、大変恵まれた環境です。 特に、東京駅から有楽町、銀座のあたりは、アンテナショップ(日本中の都道府県…

刑事事件-酒気帯び運転(道路交通法違反事件)

はじめに 最近は、自動車事故に関する刑事事件がよく話題になっていますね。 他の同種事案に比べて軽すぎるのではないか等、SNS上で話題になっています。 今回は、私が、過去に担当した私選の道路交通法違反事件(酒気帯び運転)について紹介します。 知…

特許実務-間接侵害と特許保証(その2)

はじめに 前回は、下記記事で、間接侵害と特許保証、具体的には、部品供給側の場合における特許保証(第三者の特許権等を侵害していた場合の保証規定)のポイントについて取り上げました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、部品受領側の特許保証…

ビール紀行(チェコ・プラハ)その2

はじめに 前回のチェコのプラハのビール紀行の続きです。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com プラハ散策(カレル橋からプラハ城へ) 前回は、プラハ本駅から旧市街広場まで歩きましたが、旧市街広場から(更に駅とは反対側に)歩いていくと、有名なカレル橋…

刑事事件-悉く更生を妨げる風潮

はじめに 以前に、下記記事で、「いずれ復帰する(ことを妨げられない)権利」について書きました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 犯罪をしてしまった人も、(死刑ではない限り)いずれは社会に復帰します。 してしまった犯罪に対しては、適正な刑事罰…

特許実務-間接侵害と特許保証(その1)

はじめに これまで全4回にわたり、間接侵害と特許クリアランス(その1)~(その4)というタイトルで、判断が難しい間接侵害(複数主体による特許発明の実施の場合を含む)について、特許クリアランスの観点から、重要なポイントを解説しました。 masakaz…

ビール紀行(チェコ・プラハ)その1

はじめに さて、今回のビール紀行は、チェコのプラハです。 随分前に、チェコのピルゼンのビール紀行の下記記事を書きました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 2017年1月2日にピルゼンを訪れた後、3日に電車でプラハに向かったのですが、プラハの…

刑事事件-引き続き、同じ国選弁護人を選任してもらえるか?

はじめに 今回は、国選事件で、一審ないし控訴審を担当した弁護人を、引き続き、控訴審ないし上告審を担当してもらえるか、についてご説明したいと思います。 私は、刑事の控訴審、上告審を扱っていますが、以前下記の記事に書きました。 masakazu-kobayashi…

特許実務-間接侵害と特許クリアランス(その4)

間接侵害(発明の一部実施を含む)の特許クリアランス はじめに これまで3回にわたり、下記の記事で、間接侵害(発明の一部を実施する場合を含む。)と特許クリアランスについて書きました。 3回の説明で、ちょっとごちゃごちゃしてしまったので、今回は、…

ビールの泡

理想的なビールの飲み跡 泡の輪(理想的なビールの飲み跡) 冒頭の写真は、昨年、成田空港からドイツに向かう際に、成田空港の入国審査前に、プライオリティパスが使えるラウンジ(確か、第2ターミナルのTEIラウンジだったお思います。)で、ビールを飲…

刑事事件-持続化給付金の不正受給も弁護士を伴って自首すべき?(その2)

はじめに 最近、びっくりするくらいアクセス数が多いので、ついに私も、特許弁護士、あるいは、少なくともビール弁護士として世の中に認知されてきたかなぁと喜んでいました。 が、しかし・・・。アクセス解析なるものを見てみたら、グーグル検索から、下記…