理系弁護士、特許×ビール×宇宙×刑事

理系弁護士・弁理士。特許、知財、宇宙、ビール、刑事事件がテーマです。

自己紹介(理系弁護士)

 

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ザルツブルグのカフェ・モーツアルトにて

 

 東京で弁護士・弁理士をしている小林正和です。

 

 人生半ばに入り、2020年のコロナ危機も経験し、いろいろと思うところもあって、ブログを始めることにしました。

 ブログを書く目的は、自分がこれまでどう生きてきて、これからどう生きていくのかを記録しておくこと。私も、(コロナに限らず、いろんな事情で)突然死んでしまうかもしれませんので、自分の記録を残しておきたいと思いました。

 

 ですので、内容としては、あまり人の役に立つ記事はないかもしれません。

 

 しかし、私のような仕事にご興味があったり、特許知財)関係の仕事をされていたり、ビール宇宙が異常に好きだったり、不運にも刑事事件に関与することになった方(加害者、被害者、関係者)にとっては、もしかしたら、何かお役に立つこともあるかもしれません。

 

 どうぞよろしくお願いします。

 

 以下、簡単な自己紹介。

 

 <趣味>

 タイトルのとおりですが、一番はビールです。どちらかというと、おとなしく飲むのが好きです。

 宇宙も好きですが、主には、スタートレックStarTrek)です。

 特許も、長年やっているので、仕事ですが、まぁまぁ好きです。

 刑事事件は、実は、結構好きです。帰国後は、諸事情で受任件数を減らしています。

 

 <職歴・経歴>

 ・三重県松阪市あかつき幼稚園(現在は廃園)

 ・三重県松阪市立第二小学校

 ・私立三重中学校(平成2年卒)

 ・私立三重高等学校(平成5年卒)

 ・東京大学 工学部 航空宇宙工学科 卒業

 ・東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 修了 

 ・特許庁審査官を7年半。その間、夜間の筑波ロースクール修了。弁理士試験合格。

 ・司法試験合格後、退職し、司法修習を経て、2009年から弁護士

  その後、弁理士も登録。

 ・2年間ドイツ・ミュンヘンに留学。マックスプランク研究所付設のLL.M.を修了し、

  その後、ミュンヘンにある法律事務所・特許事務所で研修して、帰国。

 ・2019年からは、母校の筑波ロースクールで、知財法演習の非常勤講師も担当。

 ・1年間(月10日間)、某企業の知財部で知財部員として勤務(業務委託)。

 

 <主な仕事>

 自分のバックグラウンドや興味やご紹介の関係で、以下の4種類の仕事が多いです。

 

 ・知財事件(特に、特許紛争)やその他の技術が関連する紛争・契約等

 ・学校・企業の不祥事、コンプライアンス、ハラスメント事案の三者委員

 ・知財(特に)特許関係の講義やセミナーの講師

 ・刑事事件 ※既に10年で200件くらいやりましたが、現在は諸事情により

  取扱件数を減らしました。

 

 ごく普通の企業法務や民事事件(家事含む)も結構扱っています。

 

 詳細は、http://www.nakapat.gr.jp/ja/professionals/masakazu-kobayashimr/

 

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刑事事件(被疑者段階)における弁護士費用-着手金、成功報酬など

1.はじめに

 

 下記の前回のブログ記事では、逮捕されたときの流れ(特に、ご家族の対応を中心に)をご説明しました。

 

masakazu-kobayashi.hatenablog.com

 

 軽微な事案(酔っぱらって、お店の看板壊しちゃった[器物損壊罪]程度)であれば、逮捕されても、勾留されずに、2、3日で釈放されることもあります。

 それなら、無断欠勤となってしまった場合でも、何とか誤魔化せるかもしれません。

 

 しかし、そのような見通しも含め、やはり、弁護士に依頼する必要が出てくることが多いと思います。

 

 そうすると、一番気になるのが弁護士費用ですよね。一般の方の感覚からは高いと思いますし。

 今回は、被疑者段階(逮捕→勾留され→起訴されるまで)の弁護士費用について説明します。

 

2.着手金と成功報酬と…

(1)当番弁護制度

 

 まずは、当番弁護士制度というのがあります。ご本人が逮捕された場合、警察を通じて、当番弁護士を呼んでもらいたいと言うと、(弁護士会の名簿でその当日に待機している)我々弁護士が出動します。無料です(※弁護士は日当で1万円くらいの報酬が弁護士会から支払われます。帰りちょっと飲んじゃうと、一瞬でなくなる金額ですね)。

 

 その2018年の弁護人用のマニュアルをみると、「着手金及び報酬金の金額は、依頼者と協議し、適切妥当な範囲で決定してください。」とあります。まぁ、そうですよね。弁護士と依頼者(本人や家族等)との契約ですので。

 

 その前置きを前提に、被疑者段階では、この金額を上回る場合には、所属会への報告が必要とされています。なお、この金額にしなければならないというものではありません。

 

 「被疑者段階の弁護活動の着手金は20万円+消費税

  公判請求されなかった場合(不起訴、略式起訴)の報酬金は30万円+消費税

 

 これを前提にすると、最初に、着手金を22万円支払い、無事不起訴となったり、略式起訴(罰金)となった場合には、成功報酬として33万円支払うので、合計で、55万円となります。

 

 ただし、諸費用(交通費、コピー代等)は別途請求される場合もあります。

 

 ですので、これがミニマムの着手金・成功報酬かもしれません。もっと安くやる弁護士もいるかもしれませんが、インターネットを少し調べた限りでは、これより安いのは1つの事務所だけでした。

 

 1点だけ注意ですが、裁判(公判)になってしまうと、成功報酬は支払わなくてよいのですが、裁判(被告人段階)での着手金が別途かかりますので、(他の弁護士に頼むのだとしても)結局、同じくらいの金額がかかってしまいます。

 更に言えば、裁判で無罪になったり、執行猶予が付いたりすれば、被告人段階での成功報酬もかかります。

 結局どっちにしても、ミニマムで55万円はかかりそうです。

 

(2)九条先生の場合

 

 九条弁護士(「九条の大罪」という人気漫画の主人公)はどんな事件でも30万円(+消費税?)で依頼を受けると書いてあったと記憶しています。その他の費用はわかりません。確か、あまり、お金には興味のない感じのキャラクタですよね。

 

(3)さまざまな法律事務所の調査

 

 インターネットで主要な法律事務所の費用を調べてみました(そんなにしっかりは調査してません。AI活用するなどして調べました。)。着手金は、およそ、25万円~55万円+消費税でした。

 

 ただし、「~」(から)です。ここが大事。

 

 成功報酬は、その金額より高く設定されていましたし、成功の程度で幅がありましたら、たとえば、「0~100万円」の幅で設定されている事務所がありました。

 

 そうすると、刑事事件(たとえば、家族が逮捕されて、)弁護士に依頼すると、起訴(裁判になるまでの段階で)最低でも50万円(成功報酬を含む)、多いと100万円を超える場合もありそうです。

 

 ここで、ちょっと注意しないといけないのは(私も様々な法律事務所の費用体系を見て知りました。)、結構、様々な項目立てをしてあり、追加の費用が発生することです。

 

 被害者がいる事件の場合大麻取締法違反だといませんが、傷害だといますね。)、示談が成立した場合接見禁止が解除された場合(勾留に際し、接見禁止がつくと、弁護士を除く他者と接見や手紙のやりとりができなくなる)、日当(近所でも数万円という設定がされている事務所がありました。)などなどです。

 

 ですので、実際の事件だと、どんどん付加されて、軽く100万円を超えてしまうかもしれません。私、正直、知りませんでした…。

 

3.なぜ高くなるか?

 

 これはあくまで私見です。

 皆様が、「刑事事件 費用」で検索すると、上位に大きな事務所がヒットすると思います。(弁護士も商売ですし、私もそれを反対するわけではありませんが)広告費用をかけていると思います。これは、刑事事件に限らず、離婚事件でも、他の一般事件でも同様です。やはり、それを回収するため、費用が高額に設定される場合があります。

 事務所の家賃・人件費も高いですね。これは、ほぼ全ての弁護士にあてはまるかもしれません。

 

 私の場合、専門が知的財産法(特許法など)で、特に、事務所のHPでも、刑事事件を扱っているとは書いていませんし、宣伝もしていません。料金も書いないかもしれません。

 

 だいたい、公益活動としての国選事件(資力のない被疑者の場合で、費用はかからず、弁護士がもらえる報酬はトータルで5~10万円くらい。これまで述べた金額とは桁違いに低いですね(笑))をやっているので、刑事事件1件で100万円の報酬となると思うと、正直ちょっとその落差にびっくりします。

 

 もっとも、昔(10年前くらいに、偶然)、私選で、当番弁護のマニュアルに準拠して、着手金20万円+報酬30万円でやってしまいましたが、おそろしく時間と手間がかかったので、やってられないと思った記憶がありますので、やはり適正な金額設定が重要です。

 

 着手金は、事案に応じて、20~50万円(+消費税)が基本でしょうか。

 金額が20万円から上がる要素としては、①被害者の数(示談の必要があるため)②否認事件(接見の回数が増えるため)あたりでしょうか。

 一旦着手金をもらってから、増額になる場合はあまり考えられませんが(他の事務所では結構細かく増額設定されていますね)、強いて言えば、再逮捕の場合でしょうか。特殊詐欺系ではよくあります。勾留がどんどん伸びるので、やむを得ないかもしれません。

 難しい事件や外国の方の事件など、極めて特殊な場合は、もっと金額が上がらざるを得ません。なお、通訳必要だと、通訳人へお支払いする通訳料も別途かかりますね。

 

4.弁護士費用に関するエピソード

 

 ある国選事件(被疑者段階)を担当しました(前述したように、弁護士が貰える報酬はトータルで、5~10万円。だいたい、1回の接見で2万円くらいの感じです。)。

 

 国選事件として任務を遂行していたのですが、被疑者本人ではなく、その知り合いが、逮捕段階で既に私選の弁護士の先生に依頼したらしく、その場合、国選は通常、解任となります(国選は国の費用でやっていますので、自分で支払う私選が原則ですので当然ですね。)。

 

 解任されたので、私としてはその事件は終了ですので、少し日が経って忘れかけたころ、その被疑者のご家族から連絡がありました。

 

ご家族: 「被疑者本人の知り合いが、私選の弁護士を別に雇ってしまったせいで、

      大変申し訳ありません。」

 

私: 「いいえ問題ありません。国選は原則として資力のない方のためのものですし、

    本来は、私選が原則です。

    私も、3回接見にいった分の費用(※6万程度ですが)は、法テラスから

    頂けますし。」

 

ご家族: 「私選の先生が、ぜんぜん動いてくれません。

      面会にも行ってくれないし、私が電話しても、5分も経たず

      電話を切ってしまいます。」

 

私: 「そうなんですか。まぁ、その先生はお忙しいのでしょうね

    (※私が暇なわけではない)。その先生にちゃんとやってくれるよう

    お願いしたらどうですか?」

 

ご家族:「しかも、知人が着手金を100万円で立て替えたらしく、

     知人が私に請求してきました。」

 

私:「えっ、この事件で、着手金100万円ですか(※被害者もいないし、

   せいぜい、30万円くらいだろうに…。やはり、自分の感覚が

   安すぎるのか…)…」

 

家族:「先生、もう一度、国選弁護人になってもらえませんか?」

 

私:「それは残念ながら、制度上できません。もう一度私が担当するとすると

   その先生に降りてもらい、私との私選になってしまいます。

   しかも、今の先生へ支払った着手金は返してもらえないと思われます...」

 

家族:「全額返せないと言ってました。」

 

私:「そうですか…」

 

家族:「先生はお幾らですか。」

 

私:「そもそも、国選事件で一度担当しているので、同じ事件を私選で受けると、

   弁護士倫理上問題が生じ得ますので、金額によらず、依頼を受けるのは

   難しそうです…。」

  (※なお、国選弁護人が私選に切り替えるよう働きかけると、弁護士倫理上問題が

   あります。もっとも、弁護士の働きかけではなく、本人や家族からの依頼で

   あれば、倫理上問題ないと思われますが、念のため、受けるのを控える場合が

   多そうです。本当に私が助けてあげたいと思えば、弁護士会に問題ないか

   念のため確認して受任するかもしれません。)

 

こんな感じでした。このような経験は、国選やっていると、何回も経験します。

 

5.高い弁護士は、良い弁護士か

 

 上のエピソードからも、そうとは限らないことがわかります。

 私選弁護人と国選弁護人で、前者が後者より優秀とは限りません。

 費用が高く設定されている弁護士が、そうではない弁護士より優れているとも限りません。これは、刑事事件に限りません。

 

 うちの事務所は、他より安いですが、日本一の知財系の事務所です(宣伝)。

 

 脱線しましたが、滅茶苦茶優秀ですが、国選事件だけ公益活動としてやっている先生も結構見かけます(HPで刑事を扱っていると書いていない先生も多いです。)。

 

6.おわりに

 

 今回は、弁護士費用(被害者段階)についてご説明しました。

 

 結局は、家族が逮捕されるなどの緊急事態に備え、そのような不測の事態より以前から、信頼できる弁護士の知り合いを作っておくことが最重要です。

 

 今からでも友人や知人の紹介で弁護士と知り合いになっておくのもよいですし、周りに弁護士がいなくても、街の法律相談などをきっかけに、ちゃんと話を聞いて適切なアドバイスをしてくれる良い弁護士を見つけたら、名刺をもらって、一言、「先生は、刑事事件もやるのですか?」と聞いておくのがよいかもしれません。やらなくても、その先生から刑事事件ができる良い先生を紹介してもらえるかもしれません。

 

 そして、名刺を財布に入れるか、冷蔵庫に貼るなどして、ずっと取っておいてください。

 

 結局、(刑事事件を扱える)良い先生を事前に(複数)確保しておくのが一番確実です

 

 そうでないと、家族が逮捕され、テンパって慌てて、HPで調べた一つ目の法律事務所に行き、そこで決めてしまいます。そのような状況では、複数の事務所を回って、先生の人となりを見て、料金を比べてはできません。

 それで、当たりの弁護士なら良いですが、そうでないと、弁護活動もいまいちで、費用も高くて、…。

 

 次回は、被疑者段階での色んな問題点を書いていこうと思います。

 

 身柄拘束されていると、本人はもちろん、ご家族も色んな問題が生じ、大変な状態になりますので、その辺を紹介したいと思います。

 

 

弁護士・弁理士 小林正和 (中村合同特許法律事務所)

  

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突然の逮捕! 弁護士がアドバイスする、家族のためにすぐに行うべきこと

1.はじめに

(1)逮捕は突然やってくる!

 逮捕は、予期せぬ瞬間に突然訪れます。特に、警察官は、逮捕のために早朝自宅に来ることが多く、学校や職場に行こうとしていたところ、そのまま連れて行かれてしまうということになります。

 そうすると、その日以降の日常生活や学業・仕事に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)家族が逮捕されたときの動揺と混乱

 家族が逮捕されたときの動揺や混乱は、誰もが日常経験することのない特殊な状況です。

 家族の突然の逮捕は、本人はもちろん、家族全体をパニックに陥れ、いったいどうすればよいのか、わからない状態にしてしまいます。

 私も、逮捕された方の家族から緊急連絡を頂くことがありますが、家族の方が相当に動揺していることが感じられます。

 しかし、まずは、冷静さを保ってください。家族の命が取られたわけではありません。

 一方で、すぐに、具体的にアクションをすることが必要です

 おそらく、そのような状況では、大半の方がインターネットで法律事務所の記事を読み漁っているのではないでしょうか。あるいは、色々な知人に電話して相談しているかもしれません。

 この記事をご覧になっている方は、もうそのアクションクションを始めていると言えます。

 そうでない方も、ご自身や家族の万が一に備え、是非、読んでください。

 

(3)この記事の目的と概要

 この記事の目的は、家族が逮捕されたとき、迅速に対応すべき事柄を順に説明することです。

 

2.逮捕された家族は、いったいどの警察署にいるか?

 

 逮捕されると、通常は、警察署の留置施設に留め置かれます。たとえば、早朝、警察が家を訪れ、家族を逮捕していったのであれば、その警察官に聞いて教えてもらえば、どの警察署かは分かります。

 

 一方で、別居している家族が、①逮捕されたことは知ったものの、どの警察署にいるか分からないという場合があります(たとえば、逮捕された方と一緒にいた友人から逮捕された旨を聞いたなど)。あるいは、②その家族としばらく連絡取れずに行方不明であるという場合に、何らかの犯罪の嫌疑で逮捕されている可能性もあります。

 

 地方であれば、それほど留置施設のある警察署の数はそれほど多くないと思いますので、家族が、どの警察署で逮捕されているかは、比較的把握し易いかもしれません。

 

 しかし、たとえば、東京ですと、逮捕された者が留め置かれる警察署は数多くあり、必ずしも、住居地の近くとも限りません。事件の現場で現行犯逮捕され、管轄の警察署に連れていかれたかもしれないからです。

 もっとも、東京23区で、女性の場合には、東京で在監される可能性のある警察署は、東京湾岸警察署、②原宿警察署、③西が丘分室の3か所に限られます(経験上おそらく)。

 

 可能性のある警察署に連絡し、本人の家族であること等を告げ、在監の有無を確認することもできます。しかし、教えてくれないこともあるようです。

 

 その際には、逮捕されたご家族の所在を確認すべく、すぐに弁護士に相談してください

 

 一方で、逮捕された本人が、家族と連絡を取りたいと警察に申し出る場合もあります。警察は、同居の家族であれば、本人の要望により、警察から家族に連絡してくれることもありますので、そのうち連絡がくるかもしれません

 もっとも、その家族と別居していたり、あるいは、(知人に過ぎず)親族関係でなかったりすると、警察が連絡をくれないことも多いです。

 

3.面会について

 

 警察署にもよりますが、一般的には、平日の朝から夕方5時くらいまで(役所の通常の勤務時間帯に)面会ができることになっています。

 

 しかし、逮捕直後から勾留されるまでは、事実上面会ができない場合が多いです。

 

 というのは、逮捕の翌日ないし翌々日は検察庁へ送致(送検)され、その日は警察署から検察庁へ1日中出かけており、警察署に帰ってくるのは、夜になるのが一般的で、その日は事実上面会はできません。

 また、その翌日も、勾留するか否かを決める勾留質問で裁判所に行っており、事実上面会はできないことが多いです。

 

 ですので、弁護士に依頼し、家族の代わりに面会をし、逮捕された家族を、法的にも精神的にも、サポートすべきということになります。弁護士は、(私がここで書いているような内容を説明し、今後の見通しを述べ、)ご家族の不安と取り除くという意味でのサポートもします。

 

 なお、逮捕に加え、勾留という言葉を使いました。

 

 ここで、勾留について説明します。

 逮捕から72時間以内に、①検察官が勾留請求をするか(さらに10日間、被疑者の身柄を留めおくかするか否か)を判断します。そして、検察官が勾留請求すると、②裁判官は勾留をするか否か決定します。検察官の勾留請求を却下すれば、その日に釈放されます。しかし、裁判官が勾留決定されると、通常、勾留請求日から数えて10日間は留め置かれることが多いです。更に、10日勾留が延長されることもあります。

 

 刑事事件の弁護人として重要なのは、①検察官・裁判官に働きかけてこの勾留(決定)を阻止すること②仮に勾留決定された場合でも準抗告で争い、被疑者ができる限り早期に釈放されるために活動することです。

 

 しかし、逮捕されてから勾留まで2~3日の勝負です。如何に早く弁護士に依頼するかが重要かが分かります。

 

 そうでないと、通常、10日勾留されてしまうと(逮捕から含めると12日)、通常は職を失ってしまったりしますよね。

 

 もちろん、その間、(夜に)本人と面会してサポートし、更に、(家族から頼まれた、あるいは、本人から頼まれた)お金や衣類などを差入れします。なお、お金は、警察署の中で日用品を買う場合などに使用します。

 

4.終わりに

 

 以上のように、家族が逮捕されたときの流れや弁護士に依頼することの重要性やメリットは十分にお分かり頂けたのではないかと思います。

 

 弁護士(弁護人)は、家族の不安を取り除き、家族と協働して、逮捕された方のサポートをしていくのです。

 

 逮捕されてから勾留決定がなされ得るまでの2~3日が勝負です

 

 しかし、ご家族としては焦ってしまうと、兎に角、弁護士に依頼しないとと思うかもしれませんが、弁護士費用がどれくらいになるのか気になりますよね。一般の方の感覚だと結構な高額になる場合がありますしね。

 それは、まだ、次回記事にしたいと思います。

 

弁護士・弁理士 小林正和 (中村合同特許法律事務所)

  

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自分史(中学入学後の初めての定期試験)

はじめに

 

 ものすごく久しぶりにブログ書きます。

 最近は、訴訟(仕事)などで忙しく、ブログから遠ざかっていました。

 ふと、過去(中学1年生)の記憶を思い出し、ちょっと残しておこうと思ったので書くことにしました。

 

 下記のようなブログは、「人生」タグで、色々書こうと思いましたが、なかなか記事は増やせませんね。

 

masakazu-kobayashi.hatenablog.com

 

中学入学後の初めての定期試験

 

担任との最初の面接

 

 前提として、私は、私立の6年生の中学に入学しました。といっても、田舎の出身で、(電車に乗らなくても行ける)地元に1つしかない私立中学です。

 

 当時の偏差値は確か50くらい(最近聞いた、Sapix偏差値だと多分38~40くらいかと思います)の私立中学です。

 

 自分は6年生から1年間、地元の中規模の受験塾に行って、当時の平均偏差値は60くらいでした(東京のSapix偏差値だと多分50くらい)。

 

 電車に乗れば、少し偏差値の高い私立中学(県では一番で、偏差値は60くらい。Sapix偏差値だと50くらい)があり、その学校にも何とか合格できそうでしたが、田舎の私にとっては、中学に電車に乗って通うなんて面倒なことは論外でしたし、何より、そこは男子校で坊主でした(笑)。今は坊主にする必要はないようです。

 

 前置きはそれくらいにして、無事、地元の私立中学に合格できました。

 

 <以下、40年近く前の記憶なので正確ではないかもしれませんが、強い思い出なので、比較的記憶として鮮明に残っています。>

 

 最初に、担任(多分30代くらいの男性)との個人面談がありました。その際に、「どうして公立じゃなく、私立の中学に来たのか。」と聞かれました。

 

 私は「近かったから。」と答えました。

 

 当時は、人と話をするのが苦手で、あまりペラペラとしゃべれませんでした。ましてや、中学に入学して、30代くらいの男性の担任で、少し怖そうで恐縮していました。

 

 本当は、「自分が家から通える一番近い私立中学ですし、勉強をしっかりしたいと思って、公立ではなく私立に入学した。」という趣旨で答えたつもりでしたが、言葉足らずで、単に「近かったから。」と答えてしまったのです。

 

 その担任は、物凄く不愉快そうな顔をし、「おまえ、そんなんでは、私立でついていけへんぞ。そんな甘い気持ちで、うちの学校に来たのか。ついてけないぞ。近い学校なら、家にもっと近い公立中学があるだろ。」という趣旨のことを言われました。

 

 今思えば、ちゃんと自分の答えの意図をちゃんと伝えるべく、言い返せばよかったのでしょうが、人と話すのが苦手で、ペラペラもしゃべれなかったので、何も言わず、黙って下を向いていました。

 

 担任の先生も、何の悪気があったわけでもなく、私立だと勉強大変だろうから、しっかりやれよと、発破をかけただけだったと思います。

 

 しかし、当時の私は、物凄い怒りにうち震えていました。なんでそんなこと言われなければならないんだと思いました。今にして思えば、言い返せなかった自分の内気な性格に対しても、腹が立っていたのかもしれません。

 

最初の定期試験

 

 私の中学の最初の定期試験の準備(勉強)は、その激しい怒りが動機であり、原動力でもありました。

 

 今思っても、人生の中で、怒りを原動力として試験勉強をした記憶はありません。おそらく、最初で最後でした。

 

 皆様予想通りかと思いますが、定期試験の成績は、クラスで断トツの1位でした。分布表が配られましたが、私がエラーデータのような位置の高得点でした。

 怒りから勉強したとはいえ、成績が良かったのは素直に嬉しかったです。

 

その後の三者面談

 

 担任と母親と私で三者面談がありました。確か、私の家で、母が、自家製のしそのジュースを出していました。よく憶えています。

 

 担任は、(親の前ということもあり、)終始にこやかで、「小林くんは、勉強もしっかりして、成績もよくて、素晴らしいですね。」といった感じでした。

 

 私は、その対照的な態度(落差)も、当時は納得できませんでした。ピクリとも笑顔にならなかったです。

 

 ただ、「なら、前言撤回しろ、前言撤回しろ、前言撤回しろ、…」と心の中で繰り返していました。そのときは、ほとんど発言しなかったと思います。

 

最後に

 

 自分が内気で、性格も良くなかったことを自白するようなものですが、今だに忘れられない思い出なので、残そうと思いました。

 

 最近、妙な「怒り」を感じるようになって、年をとったのか、今置かれている状況のせいか、とも思いますが、「怒り」を感じるようになって、このエピソードを思い出しました。

 

 でも、このアクシデントのおかげで、その後も、勉強できるキャラを維持しなければ的な感じで、惰性で勉強を頑張り続け、何とか今に至るので、結果的によかったと思いますし、感謝もしています。

 

 しかし、当時の「怒り」は今も忘れない記憶です。

 何の役にも立たない記事内容ですいません。

 

 

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自分史(中学入学後の初めての定期試験)

はじめに

 

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 最近は、訴訟(仕事)などで忙しく、ブログから遠ざかっていました。

 ふと、過去(中学1年生)の記憶を思い出し、ちょっと残しておこうと思ったので書くことにしました。

 

 下記のようなブログは、「人生」タグで、色々書こうと思いましたが、なかなか記事は増やせませんね。

 

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中学入学後の初めての定期試験

 

担任との最初の面接

 

 前提として、私は、私立の6年生の中学に入学しました。といっても、田舎の出身で、(電車に乗らなくても行ける)地元に1つしかない私立中学です。

 

 当時の偏差値は確か50くらい(最近聞いた、Sapix偏差値だと多分38~40くらいかと思います)の私立中学です。

 

 自分は6年生から1年間、地元の中規模の受験塾に行って、当時の平均偏差値は60くらいでした(東京のSapix偏差値だと多分50くらい)。

 

 電車に乗れば、少し偏差値の高い私立中学(県では一番で、偏差値は60くらい。Sapix偏差値だと50くらい)があり、その学校にも何とか合格できそうでしたが、田舎の私にとっては、中学に電車に乗って通うなんて面倒なことは論外でしたし、何より、そこは男子校で坊主でした(笑)。今は坊主にする必要はないようです。

 

 前置きはそれくらいにして、無事、地元の私立中学に合格できました。

 

 <以下、40年近く前の記憶なので正確ではないかもしれませんが、強い思い出なので、比較的記憶として鮮明に残っています。>

 

 最初に、担任(多分30代くらいの男性)との個人面談がありました。その際に、「どうして公立じゃなく、私立の中学に来たのか。」と聞かれました。

 

 私は「近かったから。」と答えました。

 

 当時は、人と話をするのが苦手で、あまりペラペラとしゃべれませんでした。ましてや、中学に入学して、30代くらいの男性の担任で、少し怖そうで恐縮していました。

 

 本当は、「自分が家から通える一番近い私立中学ですし、勉強をしっかりしたいと思って、公立ではなく私立に入学した。」という趣旨で答えたつもりでしたが、言葉足らずで、単に「近かったから。」と答えてしまったのです。

 

 その担任は、物凄く不愉快そうな顔をし、「おまえ、そんなんでは、私立でついていけへんぞ。そんな甘い気持ちで、うちの学校に来たのか。ついてけないぞ。近い学校なら、家にもっと近い公立中学があるだろ。」という趣旨のことを言われました。

 

 今思えば、ちゃんと自分の答えの意図をちゃんと伝えるべく、言い返せばよかったのでしょうが、人と話すのが苦手で、ペラペラもしゃべれなかったので、何も言わず、黙って下を向いていました。

 

 担任の先生も、何の悪気があったわけでもなく、私立だと勉強大変だろうから、しっかりやれよと、発破をかけただけだったと思います。

 

 しかし、当時の私は、物凄い怒りにうち震えていました。なんでそんなこと言われなければならないんだと思いました。今にして思えば、言い返せなかった自分の内気な性格に対しても、腹が立っていたのかもしれません。

 

最初の定期試験

 

 私の中学の最初の定期試験の準備(勉強)は、その激しい怒りが動機であり、原動力でもありました。

 

 今思っても、人生の中で、怒りを原動力として試験勉強をした記憶はありません。おそらく、最初で最後でした。

 

 皆様予想通りかと思いますが、定期試験の成績は、クラスで断トツの1位でした。分布表が配られましたが、私がエラーデータのような位置の高得点でした。

 怒りから勉強したとはいえ、成績が良かったのは素直に嬉しかったです。

 

その後の三者面談

 

 担任と母親と私で三者面談がありました。確か、私の家で、母が、自家製のしそのジュースを出していました。よく憶えています。

 

 担任は、(親の前ということもあり、)終始にこやかで、「小林くんは、勉強もしっかりして、成績もよくて、素晴らしいですね。」といった感じでした。

 

 私は、その対照的な態度(落差)も、当時は納得できませんでした。ピクリとも笑顔にならなかったです。

 

 ただ、「なら、前言撤回しろ、前言撤回しろ、前言撤回しろ、…」と心の中で繰り返していました。そのときは、ほとんど発言しなかったと思います。

 

最後に

 

 自分が内気で、性格も良くなかったことを自白するようなものですが、今だに忘れられない思い出なので、残そうと思いました。

 

 最近、妙な「怒り」を感じるようになって、年をとったのか、今置かれている状況のせいか、とも思いますが、「怒り」を感じるようになって、このエピソードを思い出しました。

 

 でも、このアクシデントのおかげで、その後も、勉強できるキャラを維持しなければ的な感じで、惰性で勉強を頑張り続け、何とか今に至るので、結果的によかったと思いますし、感謝もしています。

 

 しかし、当時の「怒り」は今も忘れない記憶です。

 何の役にも立たない記事内容ですいません。

 

 

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知的財産と刑事事件(弁理士向けe-learning配信開始!)

はじめに

 

 「知的財産と刑事事件」というタイトルで、弁理士向けe-learningの講義を担当しまして、本日(令和5年2月22日)に配信が開始されました。

 

 残念ながら、弁理士先生しか見られないのですが、弁理士におかれましては、是非ご覧ください。

 

内容

 

 内容なのですが、以下のとおりです。

 

目次

 

 弁理士先生は、刑事系の法律には馴染みのない方も多いことと思いますので、最初に、刑事手続きのご説明をしています。

 ニュースやらをご覧になる上で、一般的な知識を素早く身に付けることができます。

 

 次に、実際の商標権侵害の刑事事件をデフォルメして紹介しています。

 商標出願を扱っておられる弁理士先生は多いかと思いますが、刑事事件に関わる事案を扱った方は少ないのではないかと思います。

 そこで、①どのような感じで裁判が進むのか、②検察官がどのような証拠を提出し、弁護人(被告人側)としてのどのような証拠を提出するのか、などを説明しています。

 

 更に、知的財産関連の刑事事件の相談事例を紹介しています。

 被害者としての顧問先などからのご相談の典型や、加害者である被疑者・被告人からのご相談の例を挙げています。

 

 最後に、営業秘密侵害罪の概要を説明しています。

 こちらは、不正競争防止法の規定の説明・解釈から始まって、実務の注意点など、かなりコンパクトに、しかも、重要なところをうまくまとめていると思いますので、ここだけでも見て頂けると、顧問先などへの営業秘密漏洩の注意点をご説明するのに十分な内容となっています。

 

最後に

 e-learningでは、パワポ資料の表示がメインなのですが、自分の顔も右上に映っちゃっているのですね。弁理士先生向けの研修講義なので、パブリックへの配信ではありませんが、ちょっとYoutubeデビューでもしたような感じです。

 

 このe-learningのお話が来たのも、おそらくは、このブログのおかげだと思います(事務所のHPでは刑事事件のことは一切触れていませんので)。ブログやっててよかったです。

 

 私の専門のコラボ(知財×刑事)作品ができたことも、嬉しいです。

 

 もっとも、配信開始とともに、こんなマイナーな内容で、視聴してくれる人がいるのか(いないのではないか)と、Yoububerであるかのように、急に不安になってきました。

 なので、ここで宣伝しています。

 再生回数は、私の評価には多分影響はないのだと思いますが(笑)、弁理士先生におかれましては、是非、是非、是非、ご欄ください。

 どうぞよろしくお願い致します。

 

 

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ビール紹介(馨和 KAGUA Blanc)

はじめに

 

 令和5年最初のビール紹介は、Far Yeast BrewingKAGUAです。

 年末に、プレゼントで頂きました。ブログをやっていると、私がビール好きであることが世に知られ、そして、何かあるとビールを頂けるのです。

 Kさん、ありがとうございました。美味しく頂いております。

 

Far Yeast Brewing Company

 Far Yeast Brewingといえば、「東京」シリーズがスーパーなどに売ってたりして、

結構メジャーですね。

 

faryeast.com

 

 本社は、山梨県のようです。

 でも、東京の五反田には、直営のレストランもあります。

 以前に下記の記事で紹介しました。

 

masakazu-kobayashi.hatenablog.com

 

馨和 KAGUA Blanc & Rouge

 

 馨和KAGUAの紹介は、下記のホームページにあります。

 

faryeast.com

 

 プレゼント用の箱に入って頂きました。デザインもおしゃれで、高級感が漂っています。

 

 KAGUAは、ベルギーのDe Graal醸造所で契約醸造されたビールのようです。

 

馨和 KAGUA Rouge & Blanc

 

 今回は、(まだ、仕事が残っているということで、)白色の方のBlancだけ頂きます。まずは、スペックを何も見ないで、飲んでみましょう。

 

 ちなみに、グラスも、企業の知財部勤務の際に、同僚の方から頂いたSPIEGELAUシュピゲラウ)のグラスです。グラスは、ドイツ・バイエルンです。

 

www.spiegelau.co.jp

 

 グラスに注ぐと、(無機質な事務所の執務室に)素敵な香りが一気に広がります。

 

馨和 KAGUA Blanc

 

 開封すると、さわやかな柑橘系の香り。でも、何か重厚な感じ香りもしました。

 

 ベルジアンタイプのビールですので、さわやかにさらっと飲めるかと思いましたが、飲んでびっくり、結構な重厚感。軽く一杯といった感じではなく、しっかり一杯を飲む感じです。

 ちゃらちゃらしたビールではなく、しっかりと飲みごたえがあって美味しいですね。

 

 色は、明るい金色。ヴァイツェンのような色です。

 

 スペックを見てみると、大麦麦芽(ベルギー製造)、小麦麦芽、ホップ、糖類、ゆず、コリアンダー、山椒とあります。さすが、副原料がベルジアンタイプですね。

 

 スタイルは、ベルジャンスタイル・ペール・ストロング・エール(長い)だそうです。

 

 小麦麦芽で、色が明るいのですね。

 

 爽やかな柑橘は、ゆずによるものでしょうか。

 

 アルコール度数は8%。だから、香りも飲んだ感じも重厚だったのですね。

 

 苦味はそれほどありませんが(IBUは20)、なんせ重厚なので飲みごたえがあります。グビグビ飲むというよりは、1杯で十分楽しむ感じでした。

 

最後に

 柑橘系でさわやかではありますが、さらっと飲む感じではなく、じっくりと味わうタイプのビールでした。

 

 赤色(Rouge)も期待してしまいます。仕事なのでグッと我慢して、次回、頂こうと思います(続)。

 

 

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