理系弁護士、特許×ビール×宇宙×刑事

理系弁護士・弁理士。特許、知財、宇宙、ビール、刑事事件がテーマです。

弁理士

特許実務-間接侵害と特許クリアランス(その3)

はじめに 下記2つの記事で、前2回にわたって、間接侵害の特許クリアランスについて説明しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、これに関連して、物ないし方法の発明の一部を実施したに過ぎない場合でも…

特許実務-間接侵害と特許クリアランス(その2)

はじめに 前回の記事では、間接侵害と特許クリアランスというタイトルで、物の発明についての間接侵害リスクのポイントを解説しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、その2回目で、方法の発明について取り上げたいと思います。 方法の発明 …

特許実務-間接侵害と特許クリアランス(その1)

はじめに 今回から、間接侵害等が問題となり得る部品・部材・モジュール・材料等についての、特許クリアランスに関する記事を書きたいと思います。 特許クリアランスというのは、企業などが、自社の製品が他社の特許権を侵害していないかを事前に確認・検証…

特許実務-ウェビナーの講師をやりました。

ウェビナーのタイトル はじめに 9月18日(金曜日)に、いわゆるウェビナー(オンライン・セミナー)の講師を担当しました。下記の特許実務に関するセミナーです。 www.rdsc.co.jp タイトルがてんこ盛りなのは、(私が考えたわけではなく、)セミナーの主…

ビール紀行(ドイツ・ミュンヘン・韓国料理)

韓国料理(甘辛肉ばら炒め) はじめに 今回のビール紀行は、ドイツ・ミュンヘンに戻って、ミュンヘンの韓国料理屋さんです。 ツム・コリアナー(Zum Koreaner) ドイツにいると、日本料理が食べたくなるのはもちろんですが、無性に辛い韓国料理が食べたくな…

特許実務-進歩性について考える(その7)1個を2個にすることは容易か?(続き)

はじめに 前回は、(スラスタ1個を有する移動体である)1つの引用発明のみに基づいて、(スラスタ2個を有する移動体である)本件発明を容易に想到し得るか、について検討しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、(それぞれ、スラスタ1個…

ビール紀行(ドイツ・ツェレ)

ツェレ城の公園 はじめに 今回のビール紀行は、ドイツのツェレ(Celle)という街です。 人口が20万人弱の小さな街ですし、観光地というわけでもないので、日本人にはほとんど馴染みのないところかもしれません。私も、旅行先で調べるまで知りませんでした…

特許実務-進歩性について考える(その6)1個を2個にすることは容易か?

Painting (Formerly Machine) (1916) Morton Livingston Schamberg はじめに 「進歩性について考える」の第3回、第4回(下記記事)では、進歩性判断の事例として、主引用発明(スラスタ2個の移動体)のみに基づいて、スラスタを(2個から)3個にするこ…

ビール紀行(ドイツ・ハンブルグ)

ハンブルク中央駅 はじめに 今回のビール紀行は、ドイツのハンブルクです。 ハンブルクは、ドイツ北部にあり、人口が約184万人だそうで、ドイツの中でも大都市の一つです。ちなみに、私が以前に住んでいたミュンヘンの人口は147万人だそうで、そう変わ…

宇宙-今、辛いときには・・・

辛い時には 人生が辛いときも、何とか乗り切らなければなりません。 ①ひたすら我慢する、②ビールを飲む、③美味しいものを食べる、④音楽を聴く、⑤テンションを上げる、⑥寝る、⑦逃げる、色々あると思います。 私は、若いころ、辛い時は、オグリキャップやディ…

特許実務-進歩性について考える(その5)主引用発明+副引用発明

Painting (Formerly Machine) (1916) Morton Livingston Schamberg はじめに 進歩性に関する下記の第1回、第2回の記事では、進歩性を考えるための前提事項(総論)をご説明しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.co…

ビール紀行(ドイツ・ブレーメン)

ブレーメンの音楽隊 はじめに 今回のビール紀行は、ドイツの北西部にあるブレーメン(Bremen)という都市です。 www.google.com 前回のビール紀行は、ハノーファーでしたが、ハノーファーからブレーメンへ向かいました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com …

特許実務-進歩性について考える(その4)2個を3個にすることは容易か?(続き)

Painting (Formerly Machine) (1916) Morton Livingston Schamberg はじめに 前回の記事では、進歩性に関して「スラスタを2個から3個に増やすことは容易か」というテーマで議論してみました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 前回の記事では、(引用文…

特許実務-進歩性について考える(その3)2個を3個にすることは容易か?

Painting (Formerly Machine) (1916) Morton Livingston Schamberg はじめに 最近、「進歩性について考える」を始めました。 進歩性の総論と進歩性における本件発明の課題の位置づけについて、下記の2つの記事を書きました。 masakazu-kobayashi.hatenablog…

特許実務-進歩性について考える(その2)本件発明の課題

Painting (Formerly Machine) (1916) Morton Livingston Schamberg はじめに 前回から、進歩性について考えています。 前回は、進歩性を考える前提となる事項についてご説明しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、進歩性を考える上での本件…

特許実務-進歩性について考える(その1)総論

Painting (Formerly Machine) (1916) Morton Livingston Schamberg はじめに 特許要件としての進歩性は、特許法の分野において、①充足性(クレーム解釈)や②均等論の本質的部分、③間接侵害における不可欠品などと並んで、その概念が最も難しいものの一つです…

ビール紀行(スイス・ザンクトガレン&リヒテンシュタイン)

リヒテンシュタイン公国 はじめに 今回のビール紀行は、スイスのザンクト・ガレン(St. Gallen)とリヒテンシュタイン公国(Liechtenstein)です。 リヒテンシュタインという国は、名前は聞いたことがあると思いますが、実際に訪れたことがある方はあまりい…

特許入門20ー論文問題2の解説

はじめに 前回は、下記の記事で、司法試験向けの特許法の論文問題2(自作)を紹介しました。 今回は、その解説です。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 論文問題 1.甲は、「A部材、B部材、及び、C部材からなり、Cの断面形状が『真円形(=まんまる…

ビール紀行(ドイツ・レーゲンスブルク)

レーゲンスブルクの遊覧船 はじめに 今回のビール紀行は、ドイツのバイエルン州にあるレーゲンスブルクです。 ミュンヘンからは、日帰り旅行が可能で、特急電車で、1時間半くらいです。 レーゲンスブルクの旧市街は、ユネスコの世界遺産だそうです。 www.go…

特許入門19-論文問題2

はじめに 今回は、私が、筑波ロースクールの知的財産法演習で扱った(司法試験を意識した)論文問題の2問目です。 前回までに、論文問題1を検討しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.com 論文問題2 1.甲は、「…

ビール紀行(ドイツ・ウルム&ギーンゲンのシュタイフ・ミュージアム)

ウルム大聖堂 ドイツ・ウルム 今回のビール紀行は、ドイツのウルム(Ulm)とギーンゲン(Giengen)です。 ウルムは、バーデン=ヴュルテンベルク州にありますが、ミュンヘンのあるバイエルン州との境界に位置しています。ミュンヘンからは特急で1時間15分…

特許入門18(論文問題1-起案例)

はじめに 筑波ロースクールで知的財産法演習(特許法と著作権法)の講師をしているのですが、講義で扱った論文問題1(オリジナル)の問題と答案構成を以前に記事にしました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、起案例(甲の乙に対する請求のみ)…

特許実務-優先権主張の問題

久しぶりに、特許実務についても、記事にしたいと思います。 自信が無いので、間違ってたら、是非指摘してください。 今回は、優先権主張の問題ですが、んー、慣れてないので難しい。 事案 ある会社において、職務発明について、日本人を含む発明者らが米国…

特許入門17(論文問題1-答案構成)

はじめに 今回は、前回記事にした論文問題の答案構成を検討したいと思います。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 論文問題 甲は、「10%以下の物質Aを含むP化合物」の発明について、平成27年3月1日に特許出願し、平成30年3月30日に特許権の設…

特許入門16(論文問題1)

はじめに 先週から、 筑波大学ロースクールの知的財産法演習の講師を担当しているのですが、第1回目の講義では、特許法の論文式試験の答案作成に向けて必要な知識やTipsを説明しました。 たとえば、下記の記事のような内容です。 masakazu-kobayashi.hatena…

特許入門15(要件事実)

はじめに 特許入門として、前回の続きとして、今回は、特許権侵害訴訟の要件事実についてご説明したいと思います。 前回は、下記の記事で、特許法における用語・概念、条文について説明しました。 特許、特許権、特許発明の用語の使い分けなどです。 masakaz…

特許入門14(用語・概念、条文)

はじめに しばらく特許実務シリーズが続いていたのですが、久しぶりに、特許入門シリーズを再開したいと思います。両者の区別は正直曖昧ですが・・・。 今日から、筑波ロースクールで知的財産法演習の講義(でも、残念ながら、オンライン授業)が始まります…

特許実務-出願か秘匿か

出願か、秘匿か はじめに 今回は、発明が生まれたときに、これを出願するか、出願せずにノウハウとして秘匿するかの判断基準等について、ご説明したいと思います。 出願すべきか秘匿すべきか 発明をした際に、これを全て出願していて頂ければ、特許業界も再…

特許実務-管轄(特許権侵害訴訟の第一審)

はじめに 今回は、特許権侵害訴訟の第一審の管轄についてご説明したいと思います。 特許権侵害訴訴訟の第一審の管轄 結論から言うと、大阪地裁か東京地裁です。この2つの地裁が専属管轄になります。 これは、実は、特許法に規定されているのではなくて、民…

ビール紀行(ドイツ・ヴュルツブルク)

ヴュルツブルクのレジデンツとホーフガルテン はじめに 今回のビール紀行は、ドイツのヴュルツブルクです。 ヴュルツブルク(Würzburg)は、ミュンヘンと同じバイエルン州にあります。 ドイツのド真ん中よりやや南に位置しており、フランクフルトから電車で…