理系弁護士、特許×ビール×宇宙×刑事

理系弁護士・弁理士。特許、知財、宇宙、ビール、刑事事件がテーマです。

特許入門

特許実務-ウェビナーの講師をやりました。

ウェビナーのタイトル はじめに 9月18日(金曜日)に、いわゆるウェビナー(オンライン・セミナー)の講師を担当しました。下記の特許実務に関するセミナーです。 www.rdsc.co.jp タイトルがてんこ盛りなのは、(私が考えたわけではなく、)セミナーの主…

特許入門20ー論文問題2の解説

はじめに 前回は、下記の記事で、司法試験向けの特許法の論文問題2(自作)を紹介しました。 今回は、その解説です。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 論文問題 1.甲は、「A部材、B部材、及び、C部材からなり、Cの断面形状が『真円形(=まんまる…

特許入門19-論文問題2

はじめに 今回は、私が、筑波ロースクールの知的財産法演習で扱った(司法試験を意識した)論文問題の2問目です。 前回までに、論文問題1を検討しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.com 論文問題2 1.甲は、「…

特許入門18(論文問題1-起案例)

はじめに 筑波ロースクールで知的財産法演習(特許法と著作権法)の講師をしているのですが、講義で扱った論文問題1(オリジナル)の問題と答案構成を以前に記事にしました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、起案例(甲の乙に対する請求のみ)…

特許入門17(論文問題1-答案構成)

はじめに 今回は、前回記事にした論文問題の答案構成を検討したいと思います。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com 論文問題 甲は、「10%以下の物質Aを含むP化合物」の発明について、平成27年3月1日に特許出願し、平成30年3月30日に特許権の設…

特許入門16(論文問題1)

はじめに 先週から、 筑波大学ロースクールの知的財産法演習の講師を担当しているのですが、第1回目の講義では、特許法の論文式試験の答案作成に向けて必要な知識やTipsを説明しました。 たとえば、下記の記事のような内容です。 masakazu-kobayashi.hatena…

特許入門15(要件事実)

はじめに 特許入門として、前回の続きとして、今回は、特許権侵害訴訟の要件事実についてご説明したいと思います。 前回は、下記の記事で、特許法における用語・概念、条文について説明しました。 特許、特許権、特許発明の用語の使い分けなどです。 masakaz…

特許入門14(用語・概念、条文)

はじめに しばらく特許実務シリーズが続いていたのですが、久しぶりに、特許入門シリーズを再開したいと思います。両者の区別は正直曖昧ですが・・・。 今日から、筑波ロースクールで知的財産法演習の講義(でも、残念ながら、オンライン授業)が始まります…

特許入門13(他の技術分野への発明の適用)

はじめに 久しぶりに、特許入門に戻ってきました。 従来、「円形断面の鉛筆」しかなかった仮想世界において、机からの転がりを防止できる六角形断面の鉛筆の発明した場合、この発明をどう権利化するか(具体的には、どのようなクレームに書くべきか)という…

特許入門12(従属項の意義)

独立項と従属項の関係 はじめに 今回のテーマは、従属項(従属クレーム)です。具体的には、従属項の意義について説明したいと思います。 従属項については、以前に、下記の記事でも少し触れたのですが、自分なりに、少し体系的に整理したいと思います。 mas…

特許入門11(発明を言葉で表現することの難しさ3)

はじめに 特許入門2-8では、六角形の鉛筆を例に、「強い特許」(良いクレーム)の書き方をご説明しました。 特許入門9、10では、ドラゴンクエストのスライムの立体形状を例に、発明を言葉で表現することの難しさをご説明しました。 masakazu-kobayashi…

特許入門10(発明を言葉で表現することの難しさ2)

前回の内容 前回の下記記事では、ドラゴンクエストのスライム(の立体形状)について、これを流体中に置かれる「弁」ないし「撹拌機」の立体形状だと仮定し、この立体形状をクレームとして表現することの難しさについて説明しました。 store.jp.square-enix.…

特許入門9(発明を言葉で表現することの難しさ1)

はじめに 特許権を取得するためには、発明を、特許請求の範囲という書面において、日本語等で記載し、他の書類とともに、特許庁に出願する必要があります。 つまり、クレームで、欲しい権利範囲を、日本語で「うまく」表現する必要があるのです。 発明品(実…

特許入門8(鉛筆特許のクレームの検討2)

前回の「平坦面を有する」クレーム検討について 前回は、 「表面に平坦面を有することを特徴とする筆記用具。」 というクレームについて、 (1)形状の特定としての「平坦面」に、「転がり止めのための」という機能的な形容句をつけてみたり、あるいは、 (…

特許入門7(鉛筆特許のクレームの検討1)

クレームの構築(前回) 前回、下記の記事では、六角形断面の鉛筆の仮想事例について、クレームの構築を試みました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com <仮想事例> 従来、世の中には、円形断面の鉛筆しかなかった。 しかし、机から転がり落ちるという不…

特許入門6(技術思想の追及と重層的な権利範囲の構築)

はじめに これまで、特許入門2~5の4回にわたって、「強い特許とは?」何かを説明しました。 masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.com masakazu-kobayashi.hatenablog.com 今回は、これ…

特許入門5(強い特許とは?-第4回最終回)

強い特許→立証が容易な特許 はじめに これまで3回にわたってご説明してきました「強い特許とは?」の第4回目(最終回)です。 「強い特許」とは、 (1)広い特許であること (2)つぶれない特許であること (3)回避困難な特許であること (4)立証が…

特許入門4(強い特許とは?-第3回)

強い特許→回避困難な特許 「強い特許」とは? 前2回にわたってご説明してきました「強い特許とは?」の第3回目です。 「強い特許」とは、 (1)広い特許であること (2)つぶれない特許であること (3)回避困難な特許であること (4)立証が容易な特…

特許入門3(強い特許とは?-第2回)

強い特許→つぶれない特許 「強い特許」とは、「つぶれない特許」である 前回の記事では、 「強い特許」とは、 (1)広い特許であること (2)つぶれない特許であること (3)回避困難な特許であること (4)立証が容易な特許であること という4要件を挙…

特許入門2(強い特許とは?-第1回)

強い特許→広い特許 強い特許とは? 私は、 特許実務に関するセミナーをよくやらせて頂いています。 その中で、最初に取り上げる重要なテーマ、 「強い特許とは?」 について説明したいと思います。 なお、「特許」、「特許権」、「特許発明」の用語の使い分…

特許入門1(特許法とは?)

AB:「どうもー。〇〇〇〇〇〇です。お願いしま~す。」 B:「あー、ありがとうございますぅ~~~、ね、今、『特許出願中のアベノマスクの使い終わった方』を頂きましたけどもね~。」 AB:「ありがとうございます。」 B:「こんなん、なんぼあってもいいです…