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特許入門21-発明をしてみよう(発明の発掘・創出)

 

はじめに

 

  最近、「特許実務」記事ばかりで、やや実務的、専門的に過ぎたので、久しぶりに、「特許入門」記事を書いてみようと思います。

 

 テーマは、「発明の発掘・創出」です。

 

発明の発掘・創出

 

 発明といっても、「エジソンなどの凄い人でないと発明なんてできない!」というわけではありません。

 

 以前に、下記記事で、小学生が発明をして特許をとったという記事も書きました。

 

masakazu-kobayashi.hatenablog.com

 

 巷の発明は、一から何か画期的なものを発明したというよりは、圧倒的に、既存の物を改良したという発明がほとんどです。

 

 画期的な発明で、世の中が一気に進歩するというよりは、そうした改良発明の積み重ねで、技術が日々進歩しているというイメージです。

 

 ちょっとしたアイデアで、特許とれます!

 

 「必要は発明の母

 

と言いますが、「必要」→「発明」(課題→具現化)へはどのような要素で実現していくのか、というのはなかなか分かりません

 

 私は、7年半くらい特許庁の審査官(機械分野)をしていましたので、たくさんの発明(ほとんどが改良発明)を見てきました。

 

 そこで、どのように発明が生まれてくるのか、という共通項的なものが私の頭の中にあるのですが、それをちょっと具体化してみたいと思います。

 

機械(構造)・電気分野に共通するアイデア

 

(1)従来、別体だったものを一体化する、あるいは、逆に、一体だったものを別体化する。 例)鉛筆付き消しゴム

 

(2)従来、2つの機能を別々のものが担っていたが、1つもので(2つの機能)兼用する。 例)カメラ付き携帯(従来、携帯とカメラは別物でしたが、一体化され、

      コンパクト・カメラのシェアが奪われましたよね。

 

(3)コンパクト化・小型化する

   例)日々、様々なものが小型化しています。

     (2)の兼用アイデアは、小型化に繋がりますね。

 

(4)従来、「単体」孤立であったものを、「複数」連携・連動にする

  例)最近のみんなでやるゲームもそうですし、IoTもそうでしょうか。

 

(5)従来、スタンド・アローンだったものに、(GPSなど)通信機能を付ける

  例)カーナビから、カーナビ・アプリへ。

 

(6)時代ごとの要請(テーマ)に、それぞれの技術分野で対応する

  例)大地震のときは安全技術、今年でいえば遠隔とか接触とかですね。

    最近も、「手で触らなくても〇〇できる」といったアイデア

    生まれていますね。まさに「必要は発明の母」です。

 

(7)そのものの既存の概念を覆すことを考える

  例)従来、板状だったスマホを、折り畳めるようにしたものとか、

    空飛ぶ自動車とか(従来は道路を走っていた)。

    空飛ぶ自動車は、(2)の兼用アイデアでもありますね。

 

既存の技術を、他の技術分野へ適用する、他の技術分野から導入する。

 

 断面六角形鉛筆の発明から、(六角形のゴム付きの)マイクへの適用例は、以前に記事にしました。

 

masakazu-kobayashi.hatenablog.com

 

 前述した(1)一体⇔別体のアイデアも使っていますね。

 

最後に

 

 ぱっと思いついたものを挙げましたが、まだまだあるかもしれません。

 

 ① 「一体⇔別体イデア

 ② 兼用イデア

 ③ 小型化イデア

 ④ 「単→複」(連携・連動)アイデア

 ⑤ 通信機能イデア

 ⑥ 時代の要請イデア

 ⑦ 既存の概念を覆すイデア

 

 皆様も、(技術者に限らず、)自分が携わっている分野で、上記のアイデアで、何か発明をしてみましょう!

 

 特許出願される際は、言ってくださいね(笑)。

 

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