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刑事事件-外国人の被疑者・被告人(英語編1)

 

はじめに

 

今回は、被疑者・被告人が外国人の刑事事件についてご説明したいと思います。

具体的には、外国人とのコミュニケーション(英語)についてです。

 

外国人の被疑者・被告人が大変なこと

 

国選刑事事件で、被疑者・被告人が外国人である場合があります。

ちゃんと統計を見たわけではないのですが、私の場合は、4、5件に1件くらいは外国人の事件です。

 

噂でしかないので確証はありませんが、国選刑事事件で、外国人の被疑者・被告人が配転された場合、断る弁護士の方がいるようです。そもそも、配転を断ってはいけないはずなのですが、何か理由を付けて断ると聞いたことがあります。

 

逆に、これも噂なのですが、外国人の刑事事件を、何も文句を言わずにこなしていると、優先的に外国人の刑事事件を配転されると聞いたことがあります(少なくとも、ある地方ではそのような事実があると聞きました。)。東京は分かりません。 

 

外国人の事件を担当するのを嫌がる弁護士がいる理由は、多分、自分の経験上、

 

① 通訳の方と一緒に接見(=面会)に行かなければならないので、通訳の方とのスケジュール調整が大変

② 外国の方は、(日本人と比べて)非常にデマンディングな傾向があること、

③ 「なぜ、自分はこんなに長期間勾留されてしまうのだ!」と自分自身の勾留について、弁護人を責める被疑者が多いこと、

④ (オーバーステイを除き、)否認事件が多い、

⑤ 国選の場合、一旦、通訳料を立替なければならない。後で法テラスから通訳料は入金して(返して)もらえますが。

 

などではないかと推測されます。

 

これらの点については、色々と書きたいことがあるのですが、今回の記事は、外国人の被疑者・被告人との英語でのコミュニケーションに絞って記事を書きたいと思います。

 

英語でのコミュニケーション

 

実際のところ、英語がネイティブの被疑者・被告人は少ないです。

どちらかと言うと、アジアや南米の方が多いので、必ずしも母国が英語ではないのです。

 

そこで、各言語の通訳の方と一緒に、被疑者・被告人に接見(=面会)に行きます。

 

しかし、私も結構色々と仕事をしていて忙しいですし、通訳の方も色々と忙しくて、なかなか予定が合わずに、被疑者・被告人への接見(=面会)に行けないことが多いのです

 

しかし、特に、被疑者の場合は、取調べ、知人への連絡、示談等、やらなければならないことが多く、接見(=面会)に頻繁に行けないと被疑者に不利になってしまうことが多いのです。

 

しかし、その場合でも、被疑者が(日本語が話せる場合はもちろん)英語がある程度話せる場合でしたら、通訳の方なしで面会に行くことはあります

(何より、被疑者・被告人と定期的に面会することは重要です。)

 

私の経験上、中国・韓国・フィリピン・南米の方は、(特に、日本に来ているということもあって、)比較的英語でのコミュニケーションが大丈夫なことが多いです。

 

そこで、通訳の方がいない場合でも、英語で何とかコミュニケーションをとろうと頑張ります。直接話したり、紙に書いていったり。

 

まさに、テレビで、肩書がついて活躍できそうな「国際」弁護士ですね(笑)。

 

私は一応、英語とドイツ語なら対応できるのですが、幸か不幸か、ドイツ語圏(ドイツ・オーストリア・スイス・リヒテンシュタインなど)の被疑者・被告人を担当したことはありません。多分、実際、ほとんどいないのではないかと思われます。

 

必要な英単語

 

私が、外国人の被疑者・被告人と単独でコミュニケーションを試みる場合の最低限の英単語や英語表現を、備忘録も兼ねて、以下に残しておきたいと思います。

が、書き始めてみたら結構な量になってしまったので、今回は英単語だけにします。

 

なお、ちゃんと勉強したわけではなく、私の全くの独学です。

今後、間違っていれば訂正したいと思いますし、表現を追加したいと思います。

 

・defense counsel(刑事弁護人)

・policeman(警察官)

・prosecutor(検察官)

・judge(裁判官)

・court(裁判所)

・confidentiality obligation(守秘義務

 

alleged facts(被疑事実) 

・be detained(勾留される)

・search ans seizure(捜索・差押)

 

・overstay(オーバーステイ

・shoplifting (万引き)/theft(窃盗)

・illegal drug use(薬物使用) 

・assult(暴行)

・get injured(怪我をする)

 

・examination(取調べ)

・right to remain silent (黙秘権)

・seal by your finger (指印)

 

・detention term(勾留期間)

 

・victim(被害者)

・settlement(示談)

 

・be prosecuted(起訴される)

・be released (釈放される)

 

・the Tokyo Detention Center (東京拘置所

・the Immigration Office(入管)

 

 

最後に

 

とりあえず、被疑者段階の接見で使いそうな単語を書きましたが、不十分かもしれませんので、あらためて、後日記事にしたいと思います。

 

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